AIエージェントに「検索能力」を与える:Tavily Search API vs Google Search API徹底比較
はじめに:「その情報は古いですよ」とAIに言わせない
「ChatGPTに聞いたら、古いライブラリを勧められました…」
新人がハマりがちな罠です。LLMは学習時点(カットオフ)までの知識しか持っていません。しかし、ビジネスの世界はナマモノです。昨日のニュース、今日の株価、リリースされたばかりのライブラリ。これらを知らないAIは、ただの「物知りな老人」でしかありません。
そこで必要なのが、AIに「ググる能力」を与えることです。今回は、AIエージェント開発においてデファクトスタンダードになりつつある検索ツールを比較し、実装方法を解説します。
基礎知識:なぜLLMに検索APIが必要なのか
「RAG(社内データ検索)があればいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、RAGはあくまで「手持ちの知識」です。未知の情報を探すには、外部のインターネットに接続するしかありません。
これを実現するのが Search Tool です。LangChainなどのフレームワークでは、エージェントにこのツールを持たせることで、「わからないことは検索して答えを探す」という自律的な動きが可能になります。
実装・設定:AI特化型検索「Tavily」の実力
検索APIといえばGoogle Custom Search API (SerpApi) が有名ですが、最近のトレンドは断然 Tavily です。なぜか? それは「AIのために作られた検索エンジン」だからです。
Tavilyは、検索結果を人間に見せるためのHTMLではなく、LLMが理解しやすいテキスト形式で返してくれます。広告や不要なナビゲーションを除去し、コンテンツの要約までしてくれます。
from langchain_community.tools.tavily_search import TavilySearchResults
# 驚くほど簡単です
tool = TavilySearchResults(max_results=3)
result = tool.invoke({"query": "LangChainの最新バージョンは?"})
print(result)
これだけで、最新のドキュメントからバージョン情報を引っ張ってこれます。Google検索のHTMLをパースして苦労していたのが嘘のようです。
応用テクニック:コストと精度のトレードオフ
とはいえ、Tavilyもタダではありません(無料枠はありますが)。大量のリクエストを投げるなら、コスト意識を持つ必要があります。
私のチームでは、以下のように使い分けています。
- Google Search (SerpApi): 網羅的な検索や、画像の検索が必要な場合。
- Tavily: 技術ドキュメントやニュースなど、テキストベースの回答精度を重視する場合。
- DuckDuckGo: とにかく無料で動かしたい、開発・テスト段階の場合。
トラブルシューティング:APIレート制限との戦い
エージェントをループで回していると、あっという間にAPIのRate Limit(回数制限)に引っかかります。
特に開発中は while True
で暴走させてしまい、数分で無料枠を使い切る…なんて事故が起きがちです(先月やらかしました)。
まとめ:リアルタイム情報こそがビジネスの武器
AIに検索機能がつくと、世界が変わります。「競合他社の今日のプレスリリースを要約して」といったタスクが自動化できるからです。
静的な知識だけでなく、動的な情報を扱えるようになって初めて、AIは「ビジネスパートナー」になれます。ぜひ、あなたのAIにも「インターネットへの窓」を開けてあげてください。
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