【画像も検索!】GPT-4o時代の「マルチモーダルRAG」実装ガイド
はじめに
これまでのRAGは「テキスト」を検索して「テキスト」を生成するものでした。しかし、現実のドキュメント(マニュアルや報告書)には図表やグラフが大量に含まれており、それらを無視していては正確な回答はできません。
GPT-4oやLlaVAのような、画像も理解できるVision-Language Model (VLM) の登場により、ついに「図表の中身まで検索できるRAG」が現実のものとなりました。
マルチモーダルRAGとは
テキストだけでなく、画像(イメージ)、音声、動画などの異なるモダリティ(形式)を横断して検索・生成を行うシステムです。
例えば「この製品の配線図はどうなっている?」と聞いたときに、文字だけの説明ではなく、マニュアル内の回路図画像を発見して提示できるのが強みです。
アプローチ1:画像の要約(Summary)
最も現実的で実装しやすい方法です。
- ドキュメント内の画像を抽出する。
- GPT-4oなどに画像を渡し、「この画像は何を表しているか?」という説明文(キャプション)を生成させる。
- その説明文をベクトル化してDBに保存する。
検索時はテキスト(説明文)がヒットし、回答時には元の画像を表示します。
アプローチ2:マルチモーダルEmbeddings (CLIP)
OpenAIのCLIPモデルなどを使うと、画像とテキストを「同じベクトル空間」にマッピングできます。
これにより、「犬の画像ベクトル」と「"かわいい子犬"というテキストベクトル」の類似度を直接計算できるようになり、テキストクエリで画像を直接検索することが可能になります。
実装時の注意点(コストと速度)
画像の処理はテキストに比べて圧倒的に高コストです。全ての画像をVector DBに入れると、インデックス作成に時間がかかりすぎることがあります。
「重要な図表だけを抽出する」「解像度を下げる」といった前処理の工夫が、実運用では不可欠になります。
まとめ
マルチモーダルRAGはまだ発展途上ですが、ビジネス現場での需要は急速に高まっています。
次回は、LangChainの実行状況をリアルタイムでモニタリングするための仕組み「CallbackHandler」の使い方について解説します。
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